エディットツアー
無料の編集力チェック

ISIS People

編集する人々

  • アセットマネジメント×編集

    日本語で深く考える力を身につける

    アセットマネージャー
    不動産投資ファンド

    平野しのぶ

    きっかけはスーザン・ソンタグの千夜千冊でした。
    あの千夜を読んで、松岡校長に対して「私はあなたみたいになりたかったんです」と思いました。憧れるというより「そういう人間でありたい」と感じたんです。

    スーザン・ソンタグの千夜千冊

    ■「母国語で深く考える力」がほしい

    イシス編集学校に入る前、松岡校長の話を聞きに行ったり、各方面から話を聞いたり、まず、松岡正剛という人物を徹底的にリサーチしました。調べれば調べるほどに「間違いない」と確信することができたので、この人に師事しようと決めてイシスに入門しました。
    実は、イシスに入門するずっと前のことですが、大学院でMBAを取りました。でも大学院は、言ってしまえば付け焼き刃的な教育で、ちょっとがっかりした思い出があるんです。私としては、レポートを書くなどちゃんとアカデミックな訓練を受けたかったのですが、それもかないませんでした。そのとき、私が欲しいのは「母国語で深く考える力」だと気づきました。

     

    ■「書く」とはすなわち「考える」こと

    そもそも私は母語が日本語ですから、日本語をしっかり使えないと仕事になりません。日本語で考える力を養うと言えば、イシス編集学校は最適の環境です。とくに養成コース[花伝所]に入って指南が書けるようになってから、手応えが大きく変わりました。自分が場をまわせるようになると、よりインタラクティブなやりとりを生み出せるようになりました。
    イシスでは「書く」ということをトレーニングしますが、「書く」とはすなわち「考える」ことですよね。資本主義社会では、指示であっても伝達であっても、いかにして短い言葉で伝えるかという効率が求められますが、ミニマムな言葉だけ使っていたら言葉がやせ細ってしまいますね。

     

    ■日本語は最大公約数に近い?

    ハイパーエディティング・プラットフォーム[AIDA]も刺激的です。AIDA season3のテーマは「日本語としるしのあいだ」でした。AIDAでの学びを通して「日本語は最大公約数に近いのでは」と思うようになりました。世界で広く使われている英語は言語の最大公倍数かもしれませんが、日本語はその特徴としてさまざまな言語に共通するものを多く持っているように思います。
    このように知的欲求を満たすという点で、イシスに代わるものはほかにありません。私は性格的にベタベタできないので、仲良しクラブには興味はありませんが、いまの私は仕事だけでは見方を広げるには物足りないので、馴れ合いにならずに知的な学びができる場としてとても貴重ですね。

     

    ■イシスはこんな人におすすめ

    息子を含めて、これまで10名ほどの知人や友人にイシス編集学校を推薦してきました。私が推薦した人は、もともとポテンシャルがあって、なにか突破口を探しているという人たちです。
    本を読むことが好きだったり、マーケティングに携わったりする人たちはイシスと親和性が高い気がします。イシス編集学校では「言葉を選ぶ」というトレーニングをするので、たとえばデザインの細かい方向性など、言語化しにくいものを言葉で伝えなければならない人たちも仕事で活かせるスキルが身につくのではと思います。

     

    ⇒インタビュー全文はこちらよりご覧いただけます

  • 出版×編集

    プロの編集者がなぜ「編集」を学ぶのか

    株式会社アルク編集者 『ENGLISH JOURNAL』元編集長
    『ナイン・インタビューズ 柴田元幸と9人の作家たち』企画編集

    白川雅敏

    アルクという語学書をつくる出版社で編集者をしています。イシス編集学校に入門したのは2015年の春のことです。イシス編集学校主催の「イシスフェスタ」というイベントに作家の赤坂真理さんが出演した回があって、それに参加したのがきっかけです。

     

    ■「編集力チェック」の衝撃

    イシスフェスタには実は赤坂真理さんご本人に招待していただいたんです。少し話が長くなるので、詳しい経緯については遊刊エディストのインタビューをご覧ください。

    それにしても、イベントでの松岡正剛校長の博識ぶりには衝撃を受けました。出版業界にいるので、もちろん松岡正剛の超人的な凄さはそれとなく知っていましたが、リアルの姿は圧倒的でした。
    でも正直、受講料が安くはないので、即入門というわけにはいきませんでした。そこで、まず無料の「編集力チェック」をやってみました。
    すると、返ってきた指南にこれまたびっくりしました。師範代はいわば「赤ペン先生」のようなものなのかなと思っていたのですが、予想を遥かに超える指南が返ってきました。これはもうやらねば、と思って2015年、基本コース[守]に入門しました。

     

    ■ぜったい大変だけどどうして楽しそうなんだ?

    [守]入門に続けて応用コース[破]世界読書奥義伝11季[離]を修了しました。
    その後、師範代養成コース[花伝所]を経て、2017年に39[守]・39[破]の師範代(「全部らくだ教室」)として登板し、さらに師範を6期、番匠を1期、花伝師範を2期務めました。
    なぜそこまで編集学校にハマったのかを簡単にお話します。まず[守]に入門すると、教室に10人ほどの学衆がいて、お題が配信され、当然、学衆によって、それぞれ回答は違うわけですが、それに対して、師範代がとっても楽しそうに真夜中に指南を返していたんです。
    「これ、ぜったい大変だけど、どうしてそんな楽しそうなんだ?」と、その秘密を知りたくなったのです。
    それから、イシスフェスタで本楼に行ったとき、あの世界観にやられました。
    入門してみると、やっぱり校長の世界観が知りたくなって、世界読書奥義伝[離]を目指すことにしました。

     

    ■「ナイン・インタビューズ」の作り方

    本業では、イシスに入門した2015年はマネジメントを担当していました。いまはまた編集の仕事に戻ってきました。最近は、TOEICや共通テストなど試験対策の本を作ることが多いです。その前は『ENGLISH JOURNAL』という雑誌の編集長をしたりしていました。
    まさに「編集」の仕事をしながら編集学校に通っていたわけですが、もし学衆だけで終わっていたら、イシスで学んだことはあまり仕事に思います。師範代になってから、いや、師範になってはじめてお題の深さや意味がわかってきました。学んでいるうちに、自分が本や雑誌を作るときに使ってきた方法を、言葉にできるようになってきたんです。

    私が企画編集した『ナイン・インタビューズ』という本は、イシスに入るまえに手掛けたものですが、これも編集方法を使って作ったものなんだということを今は自信を持っていうことができます。
    たとえば「ナイン・インタビューズ」というタイトルは、サリンジャーの短編集『ナインストーリーズ』に肖ったものです。
    「柴田元幸」「ナイン・インタビューズ」というキーワードを見ると、英米文学好きなら「ははーん、英米文学に関する9つのインタビューを集めたものね」「僕らに向けた本なのね」と連想するはずなんです。
    このように当時、いろいろ工夫したことを、編集術を学んだ今なら振り返って言語化することができるようになりました。

     

    ■編集は遊びから生まれる

    マネジメントを経て編集の現場に戻ったので、いまは若手を育てることも仕事の一つになっています。そのとき、編集学校で学んだことがとても役に立っています。編集の方法を言葉で説明する機会がけっこう多くて、編集学校で習った《見立て》とか《一種合成》なんていう言葉を使うと、伝えわりすいんです。

    松岡校長は「編集は遊びから生まれる」とよく話しています。その意味で、僕にとって本を作るっていうのは「遊び」なんです。
    小学生のころから「学級新聞」をつくったりするのが好きでしたし、いっしょに仕事をしている人には「白川さん、子どもみたいですよね」ってよく言われます。ものづくりって大変なんですけど、それでも苦労して作って、それを誰かが面白がってくれるのってすごく幸せなことです。
    編集学校に携わっている人も、みんな遊んでいる感じがするじゃないですか。だから僕はイシスが好きなんだと思いますね。

     

    ⇒インタビュー全文はこちらよりご覧いただけます

  • 寄付×編集

    編集で磨くNPOの発信力

    非営利組織評価センター業務執行理事
    NPO支援

    山田泰久

    私は非営利組織評価センター(JCNE)という団体で、NPOの組織評価をしています。NPO団体を支援する仕事です。NPO法人は、当事者や支援者の方に自分の団体を知ってもらう必要があります。発信力がなければ、活動が成り立ちません。イシス編集学校の「編集」というキーワードを聞いたとき、これは発信力強化に使えそうだなと感じました。

     

    ■物事を多面的に見る方法

    実際に学んでみると、想像以上の威力がありました。編集術は文章を書くための方法だと思っていたんですが、まったく違いました。アウトプットの方法だけでなく、インプットの方法から一気通貫して学べることに驚きました。NPOではつねに「当事者から」「支援者から」など視点を変えながら社会問題を見る必要があるのですが、稽古を通して物事を多面的に見る方法が身につきました。

     

    ■教室の仲間から学ぶこと

    多面的なものの見方が身についてきたなと感じたのは、[守]に入門してから2カ月ほど経った頃です。受講する前は、編集学校では学ぶことを「稽古」と呼んでいるので、師範代である先生と生徒である学衆のマンツーマンの稽古のようなものを想像していたのですが、実際は教室に10名程度の仲間がいて、その人たちのそれぞれの回答を見ているだけで、多様な視点を得られました。ぼくの教室には、主婦の方もいれば広告代理店で働いている方もいました。人それぞれにそれぞれの人生があって、まったく視点が違うんだなということがありありとわかったんです。

     

    ■メールの書き方が上手くなる

    編集コーチ養成講座[花伝所]の学びも仕事に直結しました。例えば、メールの書き方が明らかにうまくなりましたね。花伝所では相手の言葉を「受け止める」ということをまず教わります。その人がなぜこういう思考に至ったのか、なぜそのような見方をするのか、コミュニケーションの方法を深く学ぶんです。それが身につくと、たとえば仕事で「寄付集めについてどんな方法があるのか知りたい」というメール相談を受けたとき、「この人はどれくらいの知識をもっているんだろう?」「この人は何をいちばん求めているんだろう?」などと相手の状態を察して、お返事ができるわけです。

    それ以前は、相手の言うことを受け止めるという意識がなくて誤解が生じることもありました。でも、編集学校で学んでからは、顔の見えない相手とメールベースでやりとりすることが格段にスムーズになりました。

     

    ■SNS発信でも活きる編集術

    また、SNSを使って不特定多数に発信することも多いのですが、そのやり方も洗練されたと思います。週に3日、NPO団体向けにセミナーを開催していた時期があって、その告知文を作るときにはつねに編集術を意識していました。例えば、セミナーのタイトルがキャッチーじゃないと当然関心を持ってもらえないわけですが、そこで活用したのが《編集思考素》や《ネーミング編集術》など基本コース[守]で学んだ方法です。記事本文を書くときも文節を意識するようになりました。[守]では、センテンスを分解して並び替えることで意味を変えてしまうという「バナナと魯山人」というお題があります。そのお題を意識することで、伝わりやすい文章が書けるようになった気がしています。

     

    ■NPOと編集の近さ

    そもそもNPOの活動自体がかなり編集に近いと思います。というのも、NPOの役割は、社会のなかで困っている人と応援したい人をつなぐことにあります。編集というのは、つなぐこと、関係づけることです。それはこれまでは行政が担ってきたことですが、いまはNPOへの期待が高まっています。また、コロナ禍を経て、言葉を使って発信することの重要性も大きく高まっていると思います。

     

    ⇒インタビュー全文はこちらよりご覧いただけます

  • next
  • prev