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新刊『読む力』〜読むとは、従属じゃない。守って破って離れること。
イシス編集学校校長の松岡正剛と、作家の佐藤優さんによる新刊本『読む力~現代の羅針盤となる150冊』(中公新書ラクレ)が発売されました。
「元外務官僚とは思えない凄い思想の持ち主」と目する佐藤さんと松岡とは、2017年から今年にかけ朝日新聞社と角川財団が共催した連続宗教シンポジウムでも共演。これまでにも、本をめぐって交わすことは多く、青山スパイラルホールで開催された「連塾ブックパーティ・スパイラル」(2010年11月6日)では、松岡と一緒にホスト役で、中谷巌さん、長谷川眞理子さんと「本談」を交わしました。ちなみに、このときの他のゲストは、五木寛之さん、鴻巣友季子さん、今野裕一さん、清水真理さん、津田大介さん、福原義春さん、前田日明さん、安彦良和さんでした。
今回の新刊は、中央公論での本をめぐる2人の対談をまとめた一冊。明治20年から現代までの、本のセレクトに注目です。
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読書は編集でもあります。
本を読むことで身につく編集力について、松岡が前書きで以下のように触れています。
「ところで、「読む力」には三つの「A」がすこぶる有効である。アナロジー、アフォーダンス、アブダクションだ。
その本から何を類推できるのか、何を連想したかということ(アナロジー)、その本によって何が制約されたのか、攻めこまれたのかということ(アフォーダンス)、その本によって何を前方に投げられるのか、どんな仮説がつくれるのかということ(アブダクション)、この三つだ。この三つのAが本を読むたびに立体交差をするように動けば、「読む力」は唸りをあげていく。」
読書に限らず、複雑化する時代の中では、ロジカル・スキルに対してアナロジカル・スキルが重視されています。
その力の基礎が磨けるイシス編集学校[守]基本コースは、春講座が間もなく開講です。