輪読座

日本哲学シリーズ
「柳田國男を読む」

日 時

全日程 13:00〜18:00

 

2021年4月25日(日)
2021年5月30日(日)
2021年6月27日(日)
2021年7月25日(日)
2021年8月29日(日)
2021年9月26日(日)

(リアル輪読座の修了者の方にはひとりずつ、輪読師より「読み切り感状が渡されます。)

 

難読古典を輪読し、図象解読する
イシス唯一のリアル読書講座

難読といわれる日本の古典。古事記・日本書紀、万葉集にはじまり、聖徳太子、空海、閑吟集、三浦梅園、西田幾太郎、折口信夫、井筒俊彦、南方熊楠など。輪読師である高橋のナビゲーションのもと、輪読し、図解していきます。
輪読師・高橋秀元は、松岡正剛と共に工作舎を立ち上げ、オブジェマガジン『遊』を世に送り出してきたコアメンバーの一人。松岡が「学者10人力」という博覧強記の編集者です。日本の神々について独特の解読を進め、観念の技術をめぐり執筆を続ける一方、出版や日本文化・観光・都市の研究、地域振興や文化施設などのプランに携わっています。
輪読座では、予習や前提知識も必要ありません。図象(ずしょう)と呼ぶ高橋が構成した“概念曼荼羅”を介し、お互いに声を出しながら輪読する事で解読力が自然とついていきます。

古典の歴史、概念の前提を輪読師・高橋が図象で徹底解読

古典の歴史、概念の前提を
輪読師・高橋が図象で徹底解読

声を出す輪読と輪読師解説で難読古典も通読できる

声を出す輪読と輪読師解説で
難読古典も通読できる

図象ワークを通して自ら解読し、
伝える力を養いアウトプットする

日本哲学シリーズ
輪読座「柳田國男を読む」のご案内

古来を継承した輪読座の方法

日本哲学シリーズ、輪読座「柳田國男を読む」を開莚(かいえん)いたします。柳田國男は二〇世紀の花綵列島に成立した文明・文化に立脚した国家をいかに継続させ、発展させうるかを思索しました。ともすれば忘れがちな「日本」にアクセスしつづけた農務官僚にして、稀有な文化政策官僚であり、その方法の基礎に据えたのが民俗学でした。
柳田國男を輪読することは、日本という近代国家の命運を把握し、二〇世紀を反省材料として二十一世紀を生きる思索の基盤をしっかり据えることになります。柳田國男の近代国家構想には未達成にして、二十一世紀に実現していかなくてはならない政策も数多くあるわけです。
日本哲学シリーズ・輪読座「柳田國男を読む」では、柳田國男が言及した六方の国家政策をめぐって、『定本柳田國男全集』(全31巻・別巻2:筑摩書房)に収められた諸論文・往復書簡・聞き取り調査記録などからの抜読みを含む六つのテーマに即する柳田文章の輪読、異なる分野の重ね読みを通して、皆さまとのセッションによる理解を深めたく思います。

さて、「開莚」の「莚」は「むしろ」のことです。板の間や広場に莚を敷き、車座に集まった人々が、書物を読み合わせ、意見を述べ合って、その内容を共有するための会合を開く。「開莚」という言葉が日本で使われるようになったのは、奈良時代から平安時代にかけてでした。「開莚」が必要になったのは、大陸との交流がさかんになり、日本人が歴史や文化や信仰を他の文化圏の人々に話したり、理解を求めなくてはならなくなったからです。そのために編集されたのが、漢文で書かれた『日本書記』でした。東アジア文化圏で共有され、配布されましたから、日本国内でも『日本書記』を共有する会合が「開莚」されたわけです。「開莚」では漢文を読み下して読み合わせ、日本語独自のワードやセンテンスを注意しながら読み合わせています。

この方法は『伊勢物語』、『源氏物語』、『古今和歌集』などとともに、外国から流入した儒・仏・道の書物の共有にも用いられました。読み合わせに、集会者は何の前提知識ももたずに会合し、他者の声を聞き、他者の意見とかわしながら、即座に内容を把握できることになります。輪読ではともかく読み切っていく。すると全体像がおぼろげに浮かび、疑問が残る。それを解消していけばよい。解消できない疑問が残れば、それは儲けもので、いまだに解決されていない研究に値する疑問ということなのです。この古来の「開莚」からあやかったのが輪読座の方法なのです。

今回の輪読座「柳田國男を読む」もまさに日本の起源の奥の奥を紐解き、現代にその意義と方法を問う機会になるでしょう。全集や手紙から再構成、再編集したテキストをみなさんと共に輪読していきます。

サテライト輪読座にお申し込みの方には、バジラ高橋からの30ページ近くに及ぶ柳田國男の背景を詳述したPDFを第一講でお配りいたします。どうぞお楽しみに。

輪読座「柳田國男を読む」のスケジュール

第一回 柳田國男の方法=新たなる国学

定本柳田國男集 3巻より『菅江真澄』(序、白井秀夫と其著述[中略]遊歴文人のこと、正月及び鳥、菅江真澄の旅)
定本柳田國男集 24巻より『日本を知るために』、『文化運搬の問題』、『文化と民俗学』
定本柳田國男集 25巻より『青年と学問』(青年と学問[中略]Ethnology とは何か、日本の民俗学)『郷土生活の研究法』(郷土研究とは何か、郷土研究と文書資料[中略]諸外国の民俗研究、我国郷土研究の沿革、新たなる国学[後略])
定本柳田國男集 30巻より『比較民俗学の問題』
定本柳田國男集 第12巻より『塚と森の話』(一千年来の懸案、人口移動の原因、都会集注の傾向、地方政治最難問題の一、人口移動の恐るべき結果、今日の小学教育は書記の教育である[中略]塚と森とは異名同質のもの、地祇または国津神、氏神の村民に対する威力、森は人民が神を憚って開き残した土地、神木に手を着くるものは最も重き罪人[中略]地方誌編纂の必要、地方誌編纂者に対する希望)
定本柳田國男集 28巻より『日本産銅史略』抜読

第二回 原日本人「山人」の探求

定本柳田國男集 巻4より『「イタカ」及び「サンカ」』、『山民の生活』(一 山に埋もれたる人生ある事[中略]一三 神隠しに奇異なる約束ありし事[中略]一六 深山の婚姻の事、一七 鬼の子の里にも産れし事、一八 学問はいまだこの不思議を解釈し得ざる事[中略]「山人考」大正六年日本歴史地理学会大会講演手稿)
定本柳田國男集 巻12より『石神問答』(書簡一~書簡十五[後略]) 抜読
定本柳田國男集 巻27より『後狩詞記』(序、土地の名目、狩ことば、狩の作法、いろいろの口伝[後略])、『木地屋物語』、『マタギという部落』

第三回 農村の疲弊と日本語の問題

定本柳田國男集 31巻より『中農養成策』
定本柳田國男集 14巻より『食物ト心臓』(序、食物と心臓、米の力、生と死と食物、モノモラヒの話[中略]食制の研究)、『米櫃と糧と菜』
定本柳田國男集 16巻より『都市と農村』(自序、第一章 都市成長と農民、第二章 農村衰微の実相、第三章 文化の中央集権[中略]第一〇章 予言よりも計画)、『報徳社と信用組合との比較』抜読み
定本柳田國男集 18巻より『蝸牛考』(1.新語の時代差と地方差、2.四つの事実、3.方言出現の遅速、4.デンデンムシの領域[中略]20.方言周圏論、21.蝸牛異名分布表)、『標準語と方言』(自序、標準語の話、方言問題の統一[中略]東京語と標準語[中略]日本方言学会の創立にあたりて)
定本柳田國男集 19巻より『国語の将来』(著者の言葉、国語の将来、国語の成長ということ[中略]国語教育への期待)
定本柳田國男集 29巻より『国語史のために』、『国語の管理者』
定本柳田國男集 24巻より『地方文化建設の序説』
定本柳田國男集 3巻より『ジュネーヴの思い出』抜読み

第四回 口承文芸への拡張

定本柳田國男集 5巻より『木思石語』(自序、木思石語一:伝説と口碑・口碑の分類・歌と物語・説話の元の形・説話から伝説へ[後略])
定本柳田國男集 6巻より『口承文芸史考』(「口承文芸史考」:序、一 新名称、二 綺語、三 伝承の二様式、四 読と誦と[中略]八 口碑零落、九 採集と分類[中略]二五 昔話と神話、二六 ハナシと御伽、二七 話の種、二八 跋語[後略])
定本柳田國男集 7巻より『不幸なる芸術』(不幸なる芸術[中略]馬鹿考異説、烏滸の文学、笑の文学の起源[中略]涕泣史談) 
定本柳田國男集 25巻より『民間伝承論』(第一章 一国民俗学、第二章 殊俗誌の新使命、第三章 書契以前、第四章 郷土研究の意義[後略])抜読
定本柳田國男集 27巻より『山島民潭集一』(小序、再版序、河童駒引[後略])

第五回 神と家と女と死

定本柳田國男集 8巻より『女性と民間伝承』(序言、再刊序、誠心院の大きな石塔、四十余りの尼姿[中略]あるいは小野小町とも、歌と信仰と[中略]浄瑠璃の根原、遊行女婦、小野のお通[中略]女の社会の成長、文芸の主管者、刀自の職業、酒の歴史)
定本柳田國男集 9巻より『妹の力』(妹の力、玉依彦の問題、玉依姫考[中略]日を招く話[中略]うつぼ舟の話、小野於通、稗田阿礼)抜読、『巫女考』(ミコという語、神の口寄せを業とする者、託宣と祭、夷下し・稲荷下し、オシラ神[中略]筬を持てる女、結論)抜読
定本柳田國男集 巻10より『神道と民俗学』(一~三:神道史と民俗学[中略]一四~一八:民俗学の御旅所祭祀への提言[中略]二六~二九:二所祭場論と神送り、鎮守・氏神・ウブスナの差異[後略])、『神道私見』、『神社のこと』
定本柳田國男集 巻15より『結婚の話』(まえがき、家を持つということ[中略]女の身すぎ、夜這いの零落[中略]婚礼の起源、聟入考)、『農村家族制度と慣習』、『小兒生存權の歴史』、『童兒と神』、『魂の行方』、『幽霊思想の変遷』

第六回 海に囲まれた日本国と「新しい国の学」

定本柳田國男集 1巻より『海上の道』(「海上の道」:まえがき、一~二[中略]九~一一[中略]一六~一八[中略]二一~二三、「海宮神考」:緒言、昔話の島嶼形[中略]一五 海神信仰の展開、一六 新神出現、一七 ニラ人・アマミ人、一八 天孫氏説起源、二〇 根国思想の変遷、二一 東方浄土観、「根の国の話」:一 亡き人に逢える島、二 根の国と常世の国、三 比較の学問の夜明け[中略]終りに[後略]) 抜読、『海女郎史のエチュード』、『海上文化』
定本柳田國男集 2巻より『遊海島記』、『秋風帖』([前略]山から海へ、武器か護符か、出来合の文明、野の火・山の雲[後略])
定本柳田國男集12巻より『祭日考』(解説、一 氏の神を祭る月、二 祖先を神と拝む風習、三 大小氏神の異同、四 春秋二度の祭、五 日の晴と蔭祭、六 霊山と二月の祭[中略]一四 祭日変化の五段階[中略]窓の燈一~四)

◎輪読座への参加の心構え

  • 1.予習禁止=輪読座は「無知」を尊びます。予習の多くが先行する意見・定義の再認であって、自由な発想をさまたげる。輪読座では人が読むのを聞いて思いつく自発的意見を重視し、教科書の文言や通説、既存の学説・解釈の受け売りや代弁を禁止する。
  • 2.読めない状態の参加でよい=輪読座では配布されるテキストを声に出して読みまわします。そのとき、読み間違い、読めない文字の飛ばし読み、たどたどしい読み方などをとがめない。そのたいがいに重要性はない。人が読むのを聞き、自分が読んでいるうちに発声の呼吸・調子が分かって読めるようになってきます。読み手が読めないところを聞き手の読める人がフォローすることは許可する。
  • 3.疑義に発言・応答する=知らないワード・人名・地名などは休憩にスマホでチェックすればよい。しかし、どうして?なぜ?が生じたら、それを提示しなくてはならない。それは既存の知識では解決できないことが多い。そのときは全員が自由に見解を発露してよい。輪読師が疑義を投げかけたら、思いつくままに答えなくてはならない。疑義や答えを誹謗してはならない。疑義や答えのフォローは許可する。
  • 4.読みまわした内容の編集と発表=輪読座では、読む対象の時代状況、その内容のよってきたる所を重視し、それを輪読師が「図象」(ずしょう)で提供。「図象」では読む対象ならではの特殊な用語・術語の図示による解説も行い、内容把握の障害をできるかぎり除いて輪読をはじめる。その中間で読んだ内容を二人組で三環連結・三位一体・二軸四方などを組み合わせて図示し発表。参加者は必ず、これを実行しなくてはならない。
  • 5.宿題が出る=人間は忘却の動物。読み終われば、次の瞬間、内容を忘れる。そこで輪読の終了後、その日に読んだ内容を読み返さないとできない宿題が出される。その答案は輪読師が毎回提供する「図象」の型を参照して作成。そのうちの2、3の答案を、次回の輪読の開始の前に発表していただき、前回の内容を思い出して次の輪読に入る。宿題を提出しないからといって論読座への出席は拒否されない。宿題の答えを出さなければ、読んだ内容を説明できなくなることが多いが、これは自業自得とする。



日本哲学シリーズ
「柳田國男を読む」

日 時

全日程 13:00〜18:00

 

2021年4月25日(日)
2021年5月30日(日)
2021年6月27日(日)
2021年7月25日(日)
2021年8月29日(日)
2021年9月26日(日)

(リアル輪読座の修了者の方にはひとりずつ、輪読師より「読み切り感状が渡されます。)

定  員

30名

受講資格

どなたでも、お申し込みいただけます。
定員になり次第、締め切らせていただきます。

受 講 料

◎リアル講座:6回分 税込価格 55,000円(税込)

[参加スタイル]
2万冊の書棚空間、豪徳寺本楼で、バジラ高橋の解説を聞き、それぞれ声を出しながら輪読していきます。リアルに輪読師と質疑を交わし、図象のグループワークに取り組んでいただきます。宿題やワークの発表も用意されています。欠席された場合にも映像、資料などでフォロー受講できます。
   *クレジットカードがご利用になれます。
   *記録映像データ、資料などをご覧いただけます。

 今期はリアル講座は受付しないこととさせていただきました。
  どうぞご了承ください。 

 

◎サテライト講座:6回分 税込価格 33,000円(税込)

[参加スタイル]
各回当日に講義の様子をリアルタイムでご覧いただける閲覧URLと高橋輪読師の講義資料や輪読するテキストのダウンロード方法をご案内いたします。資料を手元に輪読座の生中継をご覧いただくスタイルです。
   *クレジットカードがご利用になれます。
   *記録映像データ、資料などをご覧いただけます。

 →受講申し込みはこちらから


サテライト輪読座は、6回にわたる講座を動画共有サイトで生中継いたします。各回の資料や課題共有は、リアルの参加者
と同じWEB上のラウンジで行い、記録映像を期間中いつでもご視聴いただけます。ぜひ、遠方の方や時間の調整が難しい方のご参加も、お待ちしております。