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輪読座

輪読座コース

「『古今和歌集』『新古今和歌集』両読み」

日 時

全日程 13:00~18:00

2025年4月27日(日)
2025年5月25日(日)
2025年6月29日(日)
2025年7月27日(日)
2025年8月31日(日)
2025年9月28日(日)

 

難読古典を輪読し、図象解読する
イシス唯一のリアル読書講座

難読といわれる日本の古典。古事記・日本書紀、万葉集にはじまり、聖徳太子、空海、閑吟集、三浦梅園、西田幾太郎、折口信夫、井筒俊彦、南方熊楠など。輪読師である高橋のナビゲーションのもと、輪読し、図解していきます。
輪読師・高橋秀元は、松岡正剛と共に工作舎を立ち上げ、オブジェマガジン『遊』を世に送り出してきたコアメンバーの一人。松岡が「学者10人力」という博覧強記の編集者です。日本の神々について独特の解読を進め、観念の技術をめぐり執筆を続ける一方、出版や日本文化・観光・都市の研究、地域振興や文化施設などのプランに携わっています。
輪読座では、予習や前提知識も必要ありません。図象(ずしょう)と呼ぶ高橋が構成した“概念曼荼羅”を介し、お互いに声を出しながら輪読する事で解読力が自然とついてくることが実感できます。

古典の歴史、概念の前提を輪読師・高橋が図象で徹底解読

古典の歴史、概念の前提を
輪読師・高橋が図象で徹底解読

声を出す輪読と輪読師解説で難読古典も通読できる

声を出す輪読と輪読師解説で
難読古典も通読できる

図象ワークを通して自ら解読し、
伝える力を養いアウトプットする

「『古今和歌集』『新古今和歌集』両読み」のご案内

 2025年4月から9月に開催される輪読座は、「『古今和歌集』『新古今和歌集』両読み」です。
日本の心のアーカイブとしての和歌。私たちが喪ってしまった見えないものをあらわす「あやの詞」。千夜千冊1089夜『花鳥の使』では、「1つの歌が発表されると1つの「こころ」が文化のなかに共有される。『古今集』が一千首の和歌を世に送り出したということは、一千の「こころ」を公共化したということなのである。」とあります。「うた」という言葉は「うたた」(転)という言葉を派生したように、気持ちを他者に転移し、何らかの気配を韻律によって生み出すことにあります。また、「うた」は人びとの身体に一定の規則をあたえ、共通の行動や発想をつくりだす役割を果たしていました。
今回の輪読座では、第一に『古今和歌集』『新古今和歌集』の構成をデータベースを背後にもつ情報システムと見立てて、その作動の仕組みを明らかにすること、第二に、和歌を情報を相互に媒介するコミュニケーション・ツールとして、どのような情報文化が創発されてきたかを解読します。
万葉集以降に、唐風文化の隆盛期が訪れ、勅撰漢詩集が三度にわたって編集される漢詩文時代に、宮廷の女性文化の中で和歌は男女間のコミュニケーションツールとしてはたらいていきます。そこからは名所、月次、花鳥風月が屏風、障子、棚や器物、着物などに描かれ、日本住居空間はさながら和歌のコンテンツで構成された仮想空間となっていきます。紀貫之が『古今和歌集』の真名序、仮名序で宣言した言語宇宙の構築を、和歌をつくる方法、修辞とデータベースの確立とともに輪読していきます。
一方、古代から中世にうつり、武家の言葉が台頭した時代に藤原定家により『新古今和歌集』は編纂されました。「幽玄」をコンセプトに展開したヴァーチャルな空間イメージの創出力は日本の演劇空間、住居空間を刷新していき、世阿弥が大成する能、書院建築、数寄屋へまで影響を与えていきます。
『古今和歌集』『新古今和歌集』は、独自性の高い情報世界を構築し、文芸にとどまらず、芸能・絵画・デザイン・建築・家具・庭園などの広範な産業領域に情報財となったコミュニケーション装置であり、コモンセンスの形成装置、日本語の意味のアルゴリズムを生成する基盤となりました。しかし、現代に至って、和歌の背後に形成された膨大なリソースは放置されたままになっています。分断の時代と言われるいま、「日本という方法」をもって世界に発信するジャパンウェアには、『古今和歌集』『新古今和歌集』に代表される和歌の情報リソースを自由自在に編集することが望まれています。4月より始まる輪読座「『古今和歌集』『新古今和歌集』両読み」は、「日本という方法」を再生させる端緒となるでしょう。ぜひご参画ください。

 

 

 

 

 

輪読とは・・・

◎輪読座への参加の心構え

  • 1.予習禁止=輪読座は「無知」と「未知」を尊びます。予習の多くが先行する意見・定義の再認であって、自由な発想をさまたげる。輪読座では人が読むのを聞いて思いつく自発的意見を重視し、教科書の文言や通説、既存の学説・解釈の受け売りや代弁を禁止する。
  • 2.読めない状態の参加でよい=輪読座では配布されるテキストを声に出して読みまわします。そのとき、読み間違い、読めない文字の飛ばし読み、たどたどしい読み方などをとがめない。そのたいがいに重要性はない。人が読むのを聞き、自分が読んでいるうちに発声の呼吸・調子が分かって読めるようになってきます。読み手が読めないところを聞き手の読める人がフォローすることは許可する。
  • 3.疑義に発言・応答する=知らないワード・人名・地名などは休憩にネットでチェックすればよい。しかし、どうして?なぜ?が生じたら、それを提示しなくてはならない。それは既存の知識では解決できないことが多い。そのときは全員が自由に見解を発露してよい。輪読師が疑義を投げかけたら、思いつくままに答えなくてはならない。疑義や答えを誹謗してはならない。疑義や答えのフォローは許可する。
  • 4.読みまわした内容の編集と発表=輪読座では、読む対象の時代状況、その内容のよってきたる所を重視し、それを輪読師が「図象」(ずしょう)で提供。「図象」では読む対象ならではの特殊な用語・術語の図示による解説も行い、内容把握の障害をできるかぎり除いて輪読をはじめる。その中間で読んだ内容を二人組で三環連結・三位一体・二軸四方などを組み合わせて図示し発表。参加者は必ず、これを実行しなくてはならない。
  • 5.宿題が出る=人間は忘却の動物である。読み終われば、次の瞬間、内容を忘れる。そこで輪読の終了後、その日から一週間以内に読んだ内容を読み返さないとできない宿題が出される。その答案は輪読師が毎回提供する「図象」の型を参照して作成。そのうちの2、3の答案を、次回の輪読の開始の前に発表していただき、前回の内容を思い出して次の輪読に入る。宿題を提出しないからといって論読座への出席は拒否されない。宿題の答えを出さなければ、読んだ内容を説明できなくなることが多いが、これは自業自得とする。

「『古今和歌集』『新古今和歌集』両読み」

日 時

全日程 13:00〜18:00

2025年4月27日(日)

2025年5月25日(日)

2025年6月29日(日)

2025年7月27日(日)

2025年8月31日(日)

2025年9月28日(日)

定  員

30名

受講資格

どなたでも、お申し込みいただけます。
定員になり次第、締め切らせていただきます。

受 講 料

 

◎リアル参加◎:6回分 税込価格 55,000円(税込)

ふだんは公開されていない2万冊の本棚空間・世田谷豪徳寺の「本楼」にお越しいただけます。博覧強記の輪読師バジラ高橋の解説を聞き、他の座衆とともに声を出しながら輪読し、グループワークや宿題の発表にも取り組む。そのすべてをリアルに体験できる時間は格別のものになるでしょう。休憩時間にはバジラや座衆と交わし合うのもよし、本楼という異世界を静かに味わうのもよし。ご自由にお愉しみください。毎回、記録映像や資料が共有されますので、万が一欠席された場合でもキャッチアップが可能です。

 

◎リモート参加◎:6回分 税込価格 33,000円(税込)

各回当日に、講義の様子をリアルタイムでご覧いただける閲覧URL(Zoom)と輪読師バジラ高橋の講義資料や輪読テキストのダウンロード方法をご案内します。資料を手元に置き、輪読座の生中継をご覧いただくスタイルです。資料や課題共有はリアルの参加者と同じWEB上のラウンジで行い、記録映像は期間中いつでもご視聴いただけます。遠方の方や時間の調整が難しい方も、ぜひリモートでお愉しみください。

 

 

 

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