特別賞は、太田眞千代・相京範昭・倉田慎一の3別当から贈られる「別当賞」と、太田香保総匠から贈られる「総匠賞」の4つの枠がある。個性豊かな指導陣がこだわりをもって選ぶ特別賞であるだけに、毎季[離]の多様性を象徴するようなユニークな顔ぶれが揃う。
以下のメッセージ文は、それぞれの賞状に綴られた文面の一部。
●相京別当賞
○加藤之康(耽像院)
回答に際して、どんな課題にも手をゆるめず、時には自分からハードルを高くして、「千夜千冊」や校長の著書はむろんのこと、多方面に広く目配りし、より深く考察しようとする学習態度は、わが耽像院をおおいに振動させ、相互振動を増幅させました。出発から最後の最後まで、無心で疾走し続けた加藤さんの熱情と、結実した「知の森」をたたえ、ここに別当賞を贈ります。
●倉田別当賞
○塚田有一(遊境院)
表沙汰以降の塚田さんの回答は、ZESTを払い、言葉を吟味し、すべてを投じたかのような深いものを感じました。学ぶことは生きる事。生きることは学ぶこと。その姿勢に深く共感するとともに敬意を表します。これからも、ぜひ、「日本という方法」を実践していただきたいと思います。
●太田別当賞
○白木賢太郎(耽像院)
誰よりも探求心旺盛に「離」に向かい、丸呑みした文巻をそのままにせず、たくさんのメモが活用されていましたね。こうした「概念工事」の裏には、「方法」へと転換してゆく白木さんの確かな編集力がありました。「人」とそれを動かす「場」とともに、これからも果敢に世界を切り開いていってください。益々のご活躍を期待しています。
●総匠賞
○前原章秀(遊境院)
あらゆる概念や思想のフィクションに囚われることのない軽やかな翼こそが「編集的自由」の魂にふさわしい。これからも感度抜群のレセプターとして、「場」を引き受ける勇気を併せ持ったエディティング・ミームとして、そして陽気な「遊境人」として、「世界読書世界」を存分に深め、拡張し続けてください。
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